Nano Bananaとは
「Chromebook Plus購入特典でGemini Proの画像・動画生成三昧」の記事で紹介したように、Chromebook Proを購入すると特典で生成AIサービスのGemini Proを3ヶ月間無料で利用できます。そのGemini、日々進化をし続けていて、新たな機能が追加されました。それが「Nano Banana」です。うれしいことに、「Nano Banana」は無料のGeminiでも利用できます。
「Nano Banana」(正式名: Gemini 2.5 Flash Image)は、画像生成と編集の能力を融合させたモデルです。最大の特徴は、チャットのような対話形式で、既存の画像を高精度に編集できる点。人物などの一貫性を保ったまま服装や背景を変更したり、複数の画像を自然に合成したりできます。この直感的な操作性により、SNSで話題のフィギュア化画像の作成など、専門知識がなくても誰でもプロ級のクリエイティブな表現が可能です。
画像生成AI機能はChat GPTやCopilotなどでも利用できますが、(今のところ)Nano Bananaの能力は一歩リードした感じ。
Nano Bananaでアイキャッチ画像を作る:消しゴム機能はバッチリ
そんなNano Bananaはブログ記事作成にも役に立ちます。今回、試してみたのはNano Bananaでアイキャッチ画像をつくることです。
アイキャッチ画像とは
ブログの「アイキャッチ画像」とは、記事の最初に表示される画像のことです。読者の目を引き、記事の内容を視覚的に伝えて興味を惹きつける「看板」のような役割を担います。
記事一覧やSNSでシェアされた際にも表示されるため、クリック率を大きく左右する重要な要素です。魅力的で内容に合った画像を設定することで、記事へのアクセスを増やしたり、読者の離脱を防いだりする効果が期待できます。ブログ全体のデザイン性を高める上でも欠かせません。
記事作成のために撮った写真を使ったり、iStockなどの画像提供サービスからイメージに合った写真を購入したりしてアイキャッチ画像にするのが一般的でしょう。もちろん、絵心がある人ならば自分で絵を描いてもいい訳です。
Nano Bananaでアイキャッチ画像を作ってみる
絵心のない私は早速、Nano Bananaに頼ることにしました。画像生成は上記の記事で紹介したので、今回は「既存イメージファイルを編集する」ことに挑戦です。
Geminiを起動すると、今だけなのでしょうが「Nano Bananaを試そう」のメッセージが表示されます。もちろん、こちらを選択してもいいですし、プロンプト内の「画像」を選択してもOKです。
さらに、プロンプト左下の「+」をタップすると、編集対象を選ぶ画面になります。ここで画像ファイルを指定してください。

いわゆる「消しゴム機能」を試してみた。
自分で撮った写真を使おうとした場合、よくあるのが「いらないものが写り込んでいる」こと。
今までですとPhotoshopやGoogleフォト(の消しゴム機能)を使い、どちらにせよ消したいものを画面で選択(なぞったり、囲ったり)する必要がありました。
ところが、Nano Bananaの凄いのはこれを一言でやってくれること。今回、見ての通りに“バナナ”を消してみた訳ですが、プロンプトで指定したのは
「バナナ」を消去して。
の一文だけ。

これはもう感動ものです。Googleフォトの消しゴム機能も凄いなと思いましたが、慣れてくると消したいものをなぞるのが面倒になってくるんですよね。それがこんな感じでできてしまうのですから、テクノロジーの進化に脱帽です。
見ての通り、バナナが作っていた影の部分も込みで消されています。消された後のテーブルの模様も上手く再現されていて、違和感はほとんどありません。
さらによくあるシーンとして、景色を写した時の人の写り込み。これも
左側の人物を消去して。
と指示しただけです。
Nano Bananaでアイキャッチ画像を作る:タイトル挿入は失敗
Nano Bananaは文字入力は苦手みたい
気を良くして、さらに挑戦。アイキャッチ画像にブログ記事のタイトルをを入れたらさらに格好良くなりますし、文字通りに人目を惹くパワーも上がるでしょう。こちらもPhotoshopなどの編集ソフトを使ってこれまではやっていました。これもNano Bananaがやってくれたらさらに作業は楽になるでしょう。
ということで試してみました。指示文は以下の通り。
タイトルとして以下の文字列を挿入して、きれいなバナーを作って。
文字列:Nano Bananaでアイキャッチ画像作成

ところが見ての通り、今回の結果は散々なものとなりました。なんか中国語っぽくなっちゃっている。日本語が苦手なのかと思い、試しに文字列を「Create Eyecatch Image by Nano Banana」としてみたんですが、こちらも微妙に文字の配置がおかしかったり、脱字があったりしてNG。
残念ですね。そのうちに改良されていくだろうと信じ、アップデートを待ちましょう。
画像合成ならできるけど、余計に手間がかかってしまう
ちなみにNano Bananaは複数の画像を合成する機能にも優れています。それならばと、別にタイトル用イメージを作って合成してみました。これならばきれいにいきますね。
でも、Photoshopなどでタイトル用イメージを作る手間がかかるので、その流れでPhotoshopで合成してしまった方が速い・・・・。うむ、これでは本末転倒です。
感想

ということで、結果としてタイトル作成は失敗でした。でも、消しゴム機能は凄い。一言で済んでしまうのですから、これは使えます。出来上がった画像の品質も文句はありません。
Chromebook PlusでGemini Proを特典で使っている人もそうでない人も、これは使わなければ損、と言うくらいに便利です。是非、試してみてくださいな。